
ここでは、骨粗鬆症の予防や改善に必要な成分の1つ、コラーゲンの働きについて詳しく記載しています。
コラーゲンを豊富に含む食品についても調べてみたので、参考にしてみて下さい。
骨はカルシウムなどのミネラル成分が半分、残りの半分はコラーゲンで構成されているものです。
骨の構造を鉄筋コンクリートの建物に例えるとしたら、カルシウムがコンクリートにあたり、コラーゲンが鉄筋(骨の芯)にあたります。
鉄筋がしっかりしていない建物は耐震強度が低いことを思い浮かべるとわかりますが、骨も芯にあたるコラーゲンの質が悪い(細い・少ない・もろい)と強度が低くなってしまうのです。
骨の中のコラーゲン量が少ないと十分な量のミネラルを吸着できませんし、コラーゲンの質が劣化していても吸着力が弱まります。
つまり、骨の中にカルシウムなどのミネラル分を繋ぎ止めておくためには、良質なコラーゲンで満たされている必要があるのです。
コラーゲンの状態の良し悪しは、骨密度に関わるだけでなく骨質も左右しています。
新しいコラーゲンが豊富な骨は、多少骨密度が低くても衝撃に強いのだそうです。例え骨折しても治りが早いともいわれています。
コラーゲンの1日の摂取目安量は定められていないようですが、コラーゲンはタンパク質なので、タンパク質の摂取量を目安にすると良いかもしれません。タンパク質の1日の推奨量は成人男性なら60g、成人女性なら50gほどです。
また、コラーゲンを粉末サプリなどで摂る場合は、製品に書かれた推奨量を目安にして下さい。
骨免疫学という分野を新たに開拓した東大教授の高柳先生によると、骨の役割とは、体を支える骨組みの役割だけでなく、様々な物質を出して体全体の機能のバランスを保つ内分泌組織の役割も果たしているのだそう。
つまり、骨量が減ったり骨質が悪くなったりすると体全体の免疫力が下がって色々な病気になりやすくなるということです。
また、高柳先生が発見したタンパク質は、それ1つで骨吸収をする破骨細胞を減らす働き、骨形成をする骨芽細胞を増やす働きがあります。
そのため、結果として骨密度を増やすことができるという因子なのだとか。このことは骨量を増やす薬の開発に活かされるのではと期待されています。
タンパク質(コラーゲン)が、骨の成長や骨密度の増加に深く関わっているのは確かなようです。
日常で取り入れやすいのは、鶏手羽や牛筋、エビやカレイなどでしょうか。
こうして見てみると毎日補給するには通常の食事だけでは大変なので、コラーゲンはサプリメントを利用して摂取するのが賢い方法かもしれませんね。