
ここでは、骨粗鬆症の予防に役立つ成分、イソフラボンの働きについて詳しく記載します。イソフラボンを含む食品も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
イソフラボンは大豆に含まれる特殊な成分で、フラボノイドの一種です。主な作用は、エストロゲン様作用と抗酸化作用になりますが、このエストロゲン様作用が骨粗鬆症予防に有効とされています。
エストロゲン様作用というのは、女性ホルモンのような働きのことを指します。
女性ホルモン(エストロゲン)の働きというと、排卵をコントロールしたり、女性らしい体を作る働きで知られていますが、骨の健康を守るためにも大きな役割を果たしているのです。
骨は破骨細胞によって古い骨が壊され、骨芽細胞によって新しい骨が作られる「骨代謝」によって日々生まれ変わっています。
エストロゲンには破骨細胞を減らし骨芽細胞を増やす働きや、骨からカルシウムが溶け出すのを防ぐ働きなどがあります。また、食事や日光浴によって摂取したビタミンDを、カルシウムを吸収するために必要な活性型ビタミンD3に変化させる働きもあるのです。
つまり、エストロゲンの働きのおかげで新しい骨がどんどん作られ、骨の健康がキープされているというわけです。
ところが、女性は閉経を迎えると、女性ホルモンの分泌量が激減します。すると、カルシウムの吸収が悪くなって骨密度が下がり、骨粗鬆症になりやすい状態になってしまうのです。
この他にも血管の柔軟性を保つ働きも弱くなるので、動脈硬化のリスクも上がるといわれています。
そこで役立つのが、エストロゲンに近い働きをするイソフラボンです。閉経前後の女性にイソフラボンの摂取がすすめられているのは、こういった理由があるのです。
イソフラボンを摂取すると、骨粗鬆症の予防・動脈硬化の予防・ガン予防・生活習慣病予防・アルツハイマー予防などに効果があるとされています。また、美肌効果・美髪効果なども期待できます。
男性の骨粗鬆症はエストロゲンの低下が大きな原因ではないですが、男性の体にもエストロゲンは存在し、骨の健康を守る働きをしています。女性だけでなく、男性も高齢になってきたら積極的にイソフラボンを摂ると良いようです。