原因その2・続発性骨粗鬆症

ここでは、糖尿病・動脈硬化・COPDといった病気や、ステロイドなど薬の副作用によって引き起こされる「続発性骨粗鬆症」について、詳しく解説しています。

続発性骨粗鬆症とは?

驚く女性画像ある特定の病気や薬がもととなって、骨がもろくなる(骨強度が低下する)骨粗鬆症を、続発性骨粗鬆症といいます。

原因となり得る病気や薬(副作用)の影響で、

  • 骨代謝に影響を及ぼすホルモンの分泌量が低下して骨量が減る
  • 骨形成に必要な細胞などに異常が起こって骨量が減る
  • 骨の中で骨質を劣化させる物質を増やしてしまい、結果として骨がもろくなる

というような現象が体に起こってくるのです。

骨粗鬆症の原因とされる病気で多いのは生活習慣病です。糖尿病や慢性腎臓病などは特に、骨密度と関連が深いと言われています。

骨粗鬆症の原因となり得る病気や薬

  • 糖尿病
    糖尿病の合併症の1つとされているのが骨粗鬆症です。糖尿病だと高血糖状態が長いため体内の酸化ストレスが増加します。
    すると、骨の中のコラーゲン架橋のうち骨強度を低下させる悪玉架橋が増加して、骨質が劣化し、骨折リスクが高まってしまうのです。
    糖尿病になると、骨密度は低下していないのに、太ももの付け根部分の骨折リスクが1.4倍~2倍にもなると言われています。
  • CKD(慢性腎臓病)
    CKDは腎臓の異常や機能低下が続く病気です。腎臓には体内ミネラルを調整して骨を丈夫に保つ働きがあるのですが、CKDになるとビタミンDの活性化が弱まるため、血中のカルシウム量が減ってしまいます。
    それを補おうとして骨からカルシウムが溶け出すので、骨がもろくなってしまうのです。さらに糖尿病と同じく、酸化ストレス増加によって骨質が劣化するリスクもあります。
  • 動脈硬化
    加齢で動脈の血管壁が固くなっているところに、高血圧や脂質異常、糖尿病などの症状が重なって血管が詰まりやすくなる状態を指しています。
    血中にあるホモシステインという物質が上昇して体内の酸化ストレスが増加すると、動脈硬化が進行してしまうようですが、この時同時に骨質も劣化し骨がもろくなると言われています。
  • COPD(慢性閉塞性肺疾患)
    慢性気管支炎・肺気腫など、長期に渡って気道が閉塞状態になる病気のことをCOPDといいます。
    主な発症原因は喫煙ですが、タバコは胃腸の働きを悪くしてカルシウムの吸収を妨げるため、骨粗鬆症を招きやすいとされているのです。
    さらに、呼吸困難によって体を動かすことが辛くなるので運動不足になりがちに。治療にステロイド薬を使用することも、骨に悪影響を及ぼしていると考えられています。
  • 関節リウマチ
    関節リウマチでは、関節の炎症に関係する様々な物質がリンパ球から産生されます。これらが骨の破壊を促したり、骨形成を抑制してしまうことで、骨粗鬆症が起こるそうです。
    また痛みのために体を動かすことが困難になると、徐々に関節付近の骨が萎縮して骨粗鬆症を悪化させます。
    関節リウマチの場合も、治療に使うステロイド薬が原因で骨粗鬆症を引き起こすことがあると考えられているのです。
  • 涙する女性画像ステロイド剤の服用
    薬の副作用で起こる続発性骨粗鬆症の代表的なものが、「ステロイド性骨粗鬆症」
    ステロイド薬服用から3か月以内に骨への影響が出現し、長期使用している人の50%に骨粗鬆症の発症が認められているというデータもあるようです。
    ステロイドは、関節リウマチ・膠原病・気管支ぜんそくなどの治療で長期服用することがあります。
    ステロイド性骨粗鬆症は、骨折リスクが高いので、骨密度が高いうちから治療を始めることが勧められています。

骨量が減少しやすいとされる薬

  • グルココルチコイド(GC)
  • メトトレキサート(MTX)
  • 免疫抑制剤(シクロスポリン)
  • 抗血液凝固剤(ヘパリン)
  • 抗痙攣剤