骨粗鬆症が招く?ロコモティブシンドロームとは

ここでは、近年増えているロコモティブシンドローム(運動器症候群)とはどんなものかを詳しく説明しています。骨粗鬆症との関連性についても知っておきましょう。

ロコモティブシンドロームとは?

ロコモティブシンドロームとは別名・運動器症候群と呼ばれ、運動器の障害により移動機能の低下をきたした状態、さらに進行すると要介護になる可能性の高い状態のこと。

つまり、筋肉・骨・関節・軟骨・椎間板といった体の動きに関わる部分のいずれか、あるいは複数に何らかの障害が起き、歩く・立つ・座るなどの日常生活に支障をきたしている状態を指しています。

近年、ロコモティブシンドロームの推定患者数は4700万人(男性2100万人、女性2600万人)と言われており、もはや国民病と言っていいほど問題視されている症状と言えるでしょう。

  • 運動器(ロコモティブ)とは…骨・筋肉・関節・腱・末梢神経・靱帯・脊椎・脊髄など、体を支えたり、動かす役割を担う器官の総称

骨粗鬆症はロコモティブシンドロームの原因に

このロコモティブシンドロームの大きな原因と言われている運動器疾患が、「骨粗鬆症」「変形性関節症」「脊柱管狭窄症」の3つです。

この中でも骨粗鬆症になってしまうと、転倒して骨折し、寝たきりになってしまう可能性が高くなります。

  • 骨粗鬆症
    加齢などが原因で骨量が低下して骨がもろくなる症状。転倒すると骨折し、寝たきりになるリスクがある。
  • 変形性関節症
    ひざ関節のクッションである軟骨がすり減るなどして、ひざ関節が炎症や変形を起して慢性的な痛みが生じる。加齢などが原因。
  • 脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)
    加齢などが原因で脊柱管が変化し、中を通る神経が圧迫されて足や腰に痛み・しびれが生じる

思い悩む女性の画像平成25年度の国民生活基礎調査(厚生労働省)を見てみると、要支援・要介護の原因のトップはロコモティブシンドロームによるものです。これは、全体の25%を占めています。

日本は超高齢化社会を迎え、平均寿命以上に長生きできる人が増えている一方で、寝たきりや要介護の生活を送っている人も多いのが実情です。

寝たきりの状態になると同時に、メタボや認知症などの症状も引き起こしやすくなったり、悪化させやすくなるとも言われています。このような状態は、本人だけでなく家族にとっても辛いもの。

健康的に長く生き、充実した生活を送り続けるためにも、ロコモティブシンドロームや骨粗鬆症の予防・早期発見・早期治療はとても重要なことなのです。

簡単ロコモチェック

片足で立って靴下を履けない

家の中でつまずいたり、滑ったりする

やや重い家事(掃除機を使った掃除、布団の上げ下ろしなど)が辛い

手すりがないと階段を登れない

買い物の際に2キロ程度(1リットルの牛乳パック2個分)の荷物の持ち運びが困難

15分続けて歩くことができない

横断歩道を青信号で渡りきれない

これらのどれか1つにでもあてはまるものがあれば、運動器が衰えているサインです。簡単なストレッチやトレーニングなどを行い、運動器が衰えないように心がけましょう。