
骨を強化して骨粗鬆症予防をする方法は、いくつかあります。ここでは、基本的なカルシウム補給と運動をして骨を強くする方法を紹介します。
骨には、以下の働きがあります。
カルシウムには、以下の働きがあります。
年齢(才) | 男性(mg) | 女性(mg) |
---|---|---|
10~11 | 950 | 950 |
12~14 | 1000 | 850 |
15~17 | 1100 | 850 |
18~29 | 900 | 700 |
30~49 | 650 | 600 |
50~69 | 700 | 700 |
70以上 | 750 | 650 |
1日のカルシウム摂取量目安は、上記の表の通りです。
この量を摂取すれば丈夫な骨を維持することができ、健康的な生活を送れます。
しかし、1日の目安摂取量を知っていても、毎日この量を摂り続けるのは大変です。まずは、下記の表の摂取量を目安にしましょう。
年齢(才) | 男性(mg) | 女性(mg) |
---|---|---|
10~11 | 800 | 800 |
12~14 | 900 | 750 |
15~17 | 850 | 650 |
18~29 | 650 | 600 |
30~49 | 600 | 600 |
50~69 | 600 | 600 |
70以上 | 600 | 550 |
厚生労働省では、カルシウムの摂取量を18歳以降の男女ともに、2500mgを上限としています。これは、牛乳だとおよそ2リットルに値する量です。
1日でこの量を摂ることは難しいので、”カルシウム過剰摂取”を心配する必要はほとんどありません。
骨粗鬆症予防のためとは言え、カルシウムを摂り過ぎると以下の病気を引き起こしてしまいます。
毎日3000mgを超えるカルシウムを摂取していると、血中のカルシウム濃度が高くなり、高血カルシウム血症になるリスクが高まります。
高血カルシウム血症の症状としては、嘔吐(おうと)、悪心(おしん)、中枢神経障害などがあげられます。軽度の場合でも、倦怠感(けんたいかん)、食欲不振、多尿などの症状が起きる場合もあるようです。
カルシウムは、結石を引き起こす一つの原因とされています。尿路結石は、ミネラル物質が小さな結晶となり尿路内に蓄積して石ができてしまう病気です。
過剰摂取以外に、偏った食生活を続けることでも起きてしまいます。
カルシウムは乳製品以外に野菜・海藻類・魚介類にも含まれていますし、牛乳以上にカルシウムを含む食材は多いです。しかし、牛乳は料理に利用しやすく吸収率も良いため、まさに”優秀なカルシウム食材”と言えます。
牛乳が苦手という方はヨーグルトやチーズ、豆乳製品などで無理なくカルシウムを摂るようにしてください。美味しく楽しく骨粗鬆症を予防していきましょう。
<カルシウムが多く含まれている食材>
食材名 | 数値量 (100gあたり) |
---|---|
カマンベールチーズ | 460mg |
桜えび | 690mg |
油揚げ | 300mg |
モロヘイヤ | 260mg |
厚揚げ | 240mg |
カルシウムは吸収されにくい栄養素で、成人だと吸収率はおよそ30%になっています。効率良くカルシウムを吸収するために、「吸収率を高めてくれるもの」と「吸収率を下げてしまうもの」を把握しておきましょう。
カルシウムを上手に摂取するコツは、”バランス良く食事を摂ること”です。
難しい場合は、医師や薬剤師、管理栄養士に相談してサプリメントやカルシウム剤を活用すると良いでしょう。
骨粗鬆症を防ぐ方法として、骨密度を上げる”運動”もおすすめです。
散歩やウォーキングを普段からやっている人は、背筋が良く伸びています。また、運動をほとんどしていない人と比べると骨密度が高いです。そのため、ひざが良く伸びますし、脚力も強く転倒もしにくくなります。
骨密度を上げるためのウォーキングの目安時間は、1日30分2㎞歩くくらいが良いでしょう。普段、駅やバスを利用している方は2~3駅分歩くことも効果的です。
腰や足が痛くて思うように運動ができないという方には、家の中で簡単にできる骨粗鬆症予防の体操がおすすめです。
引用:公益財団法人 骨粗鬆症財団
URL:http://www.jpof.or.jp/prevention/training/
体操する際は、各運動10回程度行うようにしましょう。
関節が痛む場合は、水中ウォーキングで体を動かすのがおすすめ。水中ウォーキングは、プールに浸かりながら歩く運動方法です。
水中では浮力が働くため、関節にかかる負担を減らせます。自分のペースでゆっくり歩くことも可能なので、関節や膝が痛いという方は、水中ウォーキングを試してみてください。
【効果的な歩き方】
【どのくらいを目安に歩くか】
最低でも15分~20分を行ことがポイントです。慣れたら1日1時間から2時間程度を目安に行いましょう。